子供が自ら学習するには?くもんで学んだ大切なこと
長男は年少の冬からくもんに通っています。
約2年以上通っていますが、実はつい最近まで「家で自ら学習する」ということができませんでした。
決して宿題の量が多いわけではないのですが、とにかくやりたくないの一点張り。
今回は、そんな長男が学習に取り組むようになったきっかけと、それまでの道のり、くもんを通して学んだ大切なことをご紹介したいと思います。
この記事が、子供に学習・宿題をさせるのに苦労している方、子供に学習習慣をつけたい方のお役に立てば幸いです。
- 1.くもんのメリットデメリットと、くもんを始めたきっかけ
- 2.くもんイヤイヤ期を乗り切るために①~なんとか宿題をさせたい~
- 3.くもんイヤイヤ期を乗り切るために②~なぜ宿題が嫌なのか?~
- 4.長男が自ら宿題をやるようになったきっかけ
- おわりに
1.くもんのメリットデメリットと、くもんを始めたきっかけ
みなさんは公文式をご存知でしょうか?
小さい頃にやっていた!という方も多いかもしれません。
私は公文式を習ったことがなく、「やっててよかった公文式!」というフレーズくらいしか知りませんでした。
ここでは、公文式とはどういうものなのか、メリットデメリットと、長男がくもんを始めたきっかけについてお話したいと思います。
■公文式とは何か
公文式とは、幼児から通える塾のようなもので、年齢に関わらず能力に応じて学習を進めていく学習を行います。
公文式学習とは、解き方を教わるのではなく、自分の力で教材の問題を解く学習法で、
「やればできる」という自己肯定感を育み、未知の領域にも、自分から挑戦する力を培います。
公文式は、一人ひとりの「可能性の追求」を目指す教育です。
引用元:公文式の特長 | 公文教育研究会
就学前から勉強をするという点で、いわゆる早期教育の一種です。
教室では先生と学習し、毎回次回までの宿題が出るので家庭学習も重要になってきます。
■くもんのメリットデメリット
では、幼児からくもんに通うメリット、デメリットは何でしょうか。
~メリット~
・就学前にひらがな、足し算などを習うことで、小学校に向けて準備ができる
・同年代の子供と教室で学習することに慣れ、小学校や学習塾への準備ができる
・家庭での学習習慣がつく
・時間のある就学前に学習を始めることで、じっくりと時間をかけて学習できる
~デメリット~
・家庭での宿題が負担
・教室に週2回通う必要がある
・費用がかかる(幼児で東京・神奈川7,700円/月、その他地域7,150円/月)
幼児からくもんに通うのは小学校に向けてかなりメリットが大きいです。
しかし、幼児のうちは親がつきっきりで学習することも多いので、家庭での負担も大きいのは事実です。
■長男がくもんを始めたきっかけ
長男がくもんを始めたきっかけは2つあります。
①小学校に向けての学習を自宅で進めるのが難しかった
初めての子供ということもあり、小学校に向けてひらがなカタカナ、漢字、数字、どこまで準備が必要なのかまったく見当もつきませんでした。
ネットで調べても情報だらけでよく分からないこと、次男が小さく自分一人で調べたり学習させる余裕がなかったことが、”くもん”という教室に通わせたいと思った理由です。
②仲の良いお友達が通っていた
幼稚園で仲の良いお友達がくもんに通っていました。
長男が、お友達と一緒に通いたい!と言ったことも大きかったです。
幼児から学習ができるのか正直不安もありましたが、お友達に会えると思えば、教室にも楽しく通えるはず!と思いました。
小学校への学習準備をし、自信をもって小学校に入学してほしいこと、お友達と楽しく習い事に通えたら良いなという思いから、くもんに通うことを決意しました。
2.くもんイヤイヤ期を乗り切るために①~なんとか宿題をさせたい~
くもんで国語と算数を習い始めた長男。
はじめは幼児向けの簡単な教材で、宿題を嫌がることも多々ありましたが、私がつきっきりで、褒めたり励ましたりしながら、なんとか宿題に取り組んでいました。
しかし次第に内容が難しくなり、押しても引いても何をしても宿題をやらない!!
くもんイヤイヤ期に突入します。
ここでは、くもんイヤイヤ期に宿題に取り組むために行った工夫を3つご紹介します。
①ご褒美作戦
お菓子で釣るのは良くないとも思いつつ、やっぱりこれが一番効くかな?と思い、ご褒美作戦はよくやっていました。
・プリントが一枚終わるごとにお菓子
何枚も集中して取り組むことができなかったので、1枚できたら小さなお菓子(ボーロ、ラムネ、果物など)をあげて、スモールステップを意識しました。
・宿題をためなかったらチョコ・アイス
長男はチョコレートやアイスが大好き。でも下の子も欲しがってしまうので、普段はあげていません。一週間頑張ったらチョコ、一か月頑張ったらサーティワンのアイス食べに行こう!とご褒美をちらつかせて(笑)、励ましました。
メリット
やっぱり大好きなお菓子やおやつは効果てきめん。喜んで取り組むことも多かったです。
デメリット
最初はうまくいったのですが、お菓子がもっといっぱい欲しいと愚図ったり、お菓子欲しさのために適当にプリントをやるようになりました。
また、努力先行でご褒美をあげるのは構わないのですが、ご褒美をちらつかせながら宿題をやらせるのは教育上あまりよくないのかな?という親の不安もありました。
②スタンプ作戦
がんばったね、などのキャラクタースタンプを購入し、プリントが終わると押してあげました。100均にもたくさんの種類がありますし、長男はポケモンを欲しがったので文房具屋さんで購入しました。
メリット
スタンプを押すのは楽しい、嬉しいらしく、スタンプ押せるよ!というとプリントに頑張って取り組んでいました。
デメリット
スタンプを押すのに夢中になって、次のプリントになかなか進まない。「もう一個押したい」を繰り返し、プリントがスタンプだらけに。
プリントに取り組むよりも終わった後のスタンプ時間が長くなり、うまく進みませんでした。
③好きな文房具作戦
本来は幼児の勉強は鉛筆を使用するべきかもしれませんが、色鉛筆やサインペンなど好きな文房具で宿題に取り組ませました。
メリット
長男な虹色鉛筆が特にお気に入りで、宿題に対してテンションが上がったようです。
デメリット
始めは喜んでいましたが、効果は長く続かず、すぐに飽きてやらなくなってしまいました。
自分なりに考えたり、ネットで調べて宿題に楽しく取り組めるよう工夫しましたが、ただ「宿題をやらせる」という点に着目するだけでは、長期的に効果のある方法は見つかりませんでした。
3.くもんイヤイヤ期を乗り切るために②~なぜ宿題が嫌なのか?~
やみくもに宿題をさせようとするだけではダメだと気づいた私は、そもそもなぜ長男は宿題が嫌になっているのかを考えました。
学習しているのは国語と算数ですが、様子を見ていると、どうやら算数の宿題がどうしてもやりたくないようです。
■学習が嫌になったのはなぜ?長男がつまづいたポイント
長男は算数の足し算が大の苦手でした。
足し算を理解することができなかったからです。
もともと「分からない」というのが嫌いなタイプで、普段から「これはどうなってるの?」「これはどういう意味?」とよく質問攻めにあいます。
なので、足し算に関しても、一問ごとにうーんと考えて答えを出すため、計算スピードが上がらず、テストにも合格できません。
(くもんでは学習が進むとテストがあり、合格すると次の教材に進めます。)
先生に相談しても、
「幼児さんに算数のしくみは難しいです。計算式を見ただけでパッと答えが出るように、覚えてしまえば良いんですよ」
と言われてしまいます。
でも長男、それが本当に難しい。
計算と答えを丸暗記するのが感覚的に「?」のよう。
そして、足し算が理解できない。宿題をやりたくないから教室にも行きたくない。きちんと学習ができていないのでテストにも合格できない。という負のループに陥っていきます。
長男の気持ちも大事にしたい、でも学習も進めて欲しいので、足し算教材を先に進めるために、母は色々考えました。
■つまずき解消のために実践したこと
長男が足し算に取り組むにあたって、ポイントを次の2つに分けて考えました。
・足し算を感覚的に理解し、納得して次に進めること
・丸暗記して計算スピードを上げること
なぜ2つに分けたかというと、長男の納得感も大切にしつつ、テストに合格して「できた!」という自信をつけて欲しいという気持ちがあったからです。
<感覚的に理解>
長男が感覚的に数字を理解するためには、まず目で見て分かること、そして頭の中で想像できることが大切だと考え、次の3つのことを実践しました。
①丸印つきの数字表をはる
長男がくもんの宿題をする場所に、数字の下にその数だけドットがついた表を貼りました。
▽我が家が使用したのは「ちびむすドリル」のこちら
https://happylilac.net/pdf/number_card-2018-e-02.pdf
これはかなり役立ったようで、しばらくの期間、これを見ながら足し算の問題を解いていました。
②ブロックで実際に足し算してみる
足し算の問題を、実際にキューブ型のブロックを使って再現します。
我が家が使ったのはナンバーブロックスというブロックです。
Youtubeにブロックとリンクした動画があり、とっても分かりやすくて可愛い!
数字を感覚的に理解するためにとてもおすすめです。
▽ブロックはネットで購入しました。
③お風呂で計算ごっこ
お風呂に入りながら、問題を出します。
頭に思い浮かべる練習をしてほしいので、簡単なものから。
例えば「おやつにクッキーを2枚食べました。ママにおかわり欲しい!と言ってあと2枚もらったら全部で何枚食べられる?」など。
最後に、「2たす2は4だね!」と計算式でも確認します。
お風呂での計算ごっこは引き算のときもやっていました^^
<丸暗記>
計算スピードをあげるためには、やはり丸暗記することも必要だと思い、色々なアイテムを使用して計算の練習を行いました。
・足し算カード(フラッシュカード)をする
くもんの算数カードを使用していましたが、今は100均にもあるようです。
・足し算表をリビングやお風呂に貼る
こちらも100均にあるものや、無料ダウンロードできるものを使用していました。
足し算表はぷりんときっずが分かりやすかったです。
・算数タブレットを使う
▽我が家で使用したのはこれ
足し算だけではなく、引き算・かけ算・割り算も網羅されている優れもの!
問題を出してくれたり、電卓機能もついています。
・算数アプリを使う
タブレットで「足し算忍者」というアプリをよくやっていました。
つまづき解消のために色々試した結果、ある程度足し算への苦手意識がなくなりました。しかし、やはり長男にとって難しい算数よりも、テレビや遊びの方を優先してしまい、「宿題を先にやりなさい!」という喧嘩は絶えないままでした。
4.長男が自ら宿題をやるようになったきっかけ
週2回の習い事のために毎日のように喧嘩するのは、親子ともにストレスでした。
宿題をさせる工夫、つまづきを解消する工夫をしましたが、どうにも学習に対する楽しさや熱意にはつながりません。
勉強嫌いになるくらいなら、いっそくもんをやめるべき?とも悩みました。
そんな長男が自ら学習するようになったのは次の2つのことを実践したからです。
①宿題をする意味をきちんと説明する
②目標をつくり、それを目指す
なぜこの2つかというと、あるときふと「子供に宿題をしてほしい」という意識が間違っているのではないかと考えたのです。
本来学習は自ら進んでするものであり、ただ、学習する理由や楽しさを教えるのが大人の役割ではないか。
この気づきが、長男が宿題を自らできるよう導くきっかけとなりました。
■宿題をやる意味をきちんと説明した
長男に宿題をさせようとすると、「えーなんで宿題をやらないといけないの!?今〇〇してるのに・・・」とよく言われていました。
その問いに対して私は、「宿題やらないと先生に怒られるよ」「他の子はきちんと宿題やっていってるよ」「やることやってから遊びなさい!」などの上っ面だけの答えをしていました。
その日もいつものように「なんでー」と言われたとき、私はすかさず「なぜ宿題をやるのか」について、私の解釈をきちんと伝えたのです。
勉強は自分がやりたいことを見つけた時に助けになる。選択肢を広げることができる。
だから勉強も宿題もママや先生が怒るからやるんじゃなくて、自分のためなんだよ。
新しいことができるようになったり、知らなかったことを発見したら面白いよね。
宿題をやってから教室に行くのは、先生に新しい素敵なことを教えてもらうためなんだよ。
これは私の勉強に対する解釈ですが、くもんに限らず、これから成長し、さまざまなことを学ぶ上で必要な考え方だと思っています。
「どういう意味?」と何度も聞かれながらも、なんとか長男に話ができました。
幼稚園児にこんなこと話しても意味がない、と思われるかもしれません。
私もそう思っていました。
しかし、この日をきっかけに長男が宿題に取り組む姿勢が明らかに変わりました。
宿題の声かけをして嫌な顔をしても、「あ、そうか、僕のためにやるんだった」と言ってやり始めたりします。宿題を終えたことをほめると、「早く次のこと教えてもらいたいからね!」なんて自慢気にいったりするのです。
長男が私の話を理解しきれたかどうかは分かりませんが、幼稚園児だからと子供扱いせずに、対等にきちんと話をすることの大切さを私も学びました。
子育てって本当に奥が深い。
■「目標」をつくり、それを目指した
くもんには高進度学習者表彰制度という制度があり、ざっくり言うと教材がたくさん進んだ生徒は、特別なオブジェがもらえるという制度です。
恥ずかしながら、私は長男はスローペースなので、オブジェをもらえるほど教材をクリアできるはずない、と勝手に思っていました。
だから、オブジェの話を本人にはしていませんでした。
しかしこれも私の勝手な思い込みだと思い試しに長男に話をしてみると、真剣な顔で「じゃぁ宿題頑張る。」と言ったのです。
私は長男の現在の進度と、オブジェをもらうために進むべき枚数、毎日宿題するだけではなくテストにもきちんと合格することが必要なこと、などを話しました。
そして長男は本当にその日から毎日欠かさず宿題をやるようになりました。
長男にとって、オブジェは大きな目標となりました。
大人の場合、何かに向けて頑張るときは自分の進捗、そして目標をはっきりさせますよね。
子供だって、いま自分がどのくらい進んでいて、周りのお友達はどこを目指して頑張っているのかなどをきちんと把握する権利があります。
それに気づかず子供扱いしてとにかく宿題しろとばかり言っていた自分が情けなくなりました。
長男は今、オブジェに向けて頑張っている最中です。
おわりに
早期教育というのは、賛否両論あるとは思います。
我が家はくもんで喧嘩もし、大泣きもし、辛い思いをたくさんしてきました。
しかし、後半でお話ししたように、我が家にとってはくもんは学習を通して新しい気づきを与えてくれるきっかけになりました。
子供だからと思わずに、何事もきちんと向き合って伝えること、目標をもって頑張ることです。
今では長男は軌道に乗り、「こんなこと習ったよ!」「くもんは楽しいんだ!」と言って通っています。
これから小学生になり、学習に躓くこともあると思いますが、なぜ学習をするのか。それを親子で考えられた経験がきっと力になると信じています。